光学設計解析ソフトウェア「CODE V」最新バージョン10.7 リリースのお知らせ
2014/11/27サイバネットシステム
組み込みソフト開発
2次元像シミュレーションが超広角系(視野角180 度超)に対応し、車載カメラをはじめとする超広角レンズのシミュレーションが容易に。
2014年11月26日
サイバネットシステム株式会社(本社:東京都、代表取締役:田中 邦明、以下「サイバネット」)は、主要取引先であるSynopsys, Inc.(本社:米国 カリフォルニア州、以下「シノプシス社」)が開発し、サイバネットが販売・サポートする光学設計解析ソフトウェア「CODE V(コード ファイブ)」の最新バージョン「CODE V 10.7」の販売を、2014年11月26日から開始することをお知らせいたします。
CODE V は、光学設計(レンズ設計)・評価解析・製造支援などの機能を搭載した、光学製品開発業務を総合的にサポートする光学設計解析ソフトウェアです。対象となるアプリケーションは、撮像機器(カメラレンズ、ビデオレンズなど)、通信機器、医療機器、産業機器、航空・宇宙関連機器など多岐にわたります。
CODE V 10.7 では、光学設計者および製造現場のニーズに応えるべく機能開発を進めてきました。計算速度の向上、解析機能の強化、性能表現に役立つグラフィックツールの改良を通じ、光学設計プロセスをさまざまな側面からサポートします。例えば、画像シミュレーションが180 度超の視野角を持つ光学系に対応しました。これにより、車載カメラをはじめとする超広角レンズのシミュレーションが容易になります。また、新たに追加された制約条件を利用すれば、製造しやすさと光学性能の両方を考慮した最適化が可能となり、光学設計プロセスが大幅に効率化されます。結果、市場投入までの時間短縮を実現でき、製造原価を抑制できます。
CODE V 10.7 に関する詳細は、以下のページをご覧下さい。
http://www.cybernet.co.jp/codev/product/release/ver107.html
主な機能強化
2次元像シミュレーションが180度超の視野角を持つ超広角系に対応
CODE V 10.7 では、超広角域に対応する新たなマッピング関数が加わったことで、2次元像シミュレーションが強化され、視野角が180度を超える超広角系に対応しました。2次元像シミュレーションは、結像性能の可視化やその光学性能に関してコミュニケーションを図る際に役立ちます。これにより、特に、超広角カメラ、自動車のサラウンドビューカメラおよびナビゲーション用カメラなどの車載カメラや、監視カメラ、DSLR(デジタル一眼カメラ)向け光学系の性能評価がいっそう行いやすくなります。
像高指定における光線追跡アルゴリズムが強化
CODE V の光線追跡には、シノプシス社により開発・強化されたアルゴリズムが使われており、最適化や解析機能を支えています。CODE V 10.7 では、特に、像高指定時のアルゴリズムにフォーカスして強化され、光線追跡の安定性だけでなく、計算速度も向上しました。このアルゴリズム強化により、ズームレンズや車載カメラに使用される超広角レンズ、そして、オンチップ画像処理など、ディテクター(CCD やCMOS など)上の特定の位置で像高指定が必要な光学系の最適化および解析がより安定します。
製造性の向上をターゲットとする新たな最適化制約条件が追加
CODE V 10.7 では、製造しやすい光学系への最適化をサポートする制約条件が追加されました。レンズのアスペクト比(レンズの直径に対する中心厚およびレンズの直径に対する端部の厚み)の制御と、各面の製造誤差感度の制御を目的とした制約条件です。
各レンズのアスペクト比を適切な範囲に制御することで、妥当な重さ、且つ、製造しやすい形状を維持します。この制約条件は、特に複雑な光学系に対してグローバルシンセシス(※1)を実行する場合に効果的です。このアスペクト比を制御する制約条件を使うことで、例えば極端に薄いレンズのような製造しにくい形状へ変化することを回避できます。
また、大量に製造される光学系の品質を維持するには、設計時に製造誤差を考慮する必要があります。しかし、ズームレンズなどの複雑な光学系の最適化には時間がかかります。CODE V 10.7 では、各面の製造誤差感度低減を目的とした新しい制約条件により、短時間で最適化を行うことができます。
このように、製造しやすい形状を維持しつつ、誤差感度の低減を図ることで、設計から製造までの時間とコストを低く抑えることができます。
注釈
※ 1:グローバルシンセシスとは、CODE V の独自の大域解探索機能です。現在の光学系とは異なるタイプのレンズを多数探索してくれる自動設計機能のアルゴリズムです。
チャート改良点
CODE V 10.7 では、ユーザー定義公差解析(モンテカルロ法と有限差分法) およびCODE V 独自の高速波面微分公差解析で出力されるチャートが改良されました。また、3 次/5 次収差解析では、面ごとの寄与を示す棒グラフが出力されるようになりました。その他、フォントサイズの変更と線幅変更用のクイックアクセスボタンが追加され、カスタマイズしやすくなりました。
シノプシス社について
Synopsys, Inc.(Nasdaq 上場コード:SNPS)は、グローバル・エレクトロニクス・マーケットでテクノロジ・イノベーションを展開しています。そのソフトウェア製品、IP、技術サービスは、エンジニアが直面する設計/検証/システム開発/製造の課題の解決を支援しており、シノプシス社は電子設計自動化(EDA)ならびに設計資産(IP)のリーディング・カンパニーとなっています。1986 年の創業以来、世界中のエンジニアがシノプシス社のテクノロジを使用して、何十億もの半導体やシステム機器を設計開発しています。
シノプシス社に関する詳しい情報については、下記Web サイトをご覧ください。
http://www.synopsys.com/japan
サイバネットについて
サイバネットシステム株式会社は、科学技術計算分野、特にCAE(※)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスを展開しており、電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、医療、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。具体的には、構造解析、射出成形解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、電子回路設計、汎用可視化処理、医用画像処理など多様かつ世界的レベルのソフトウェアを取扱い、様々な顧客ニーズに対応しております。
また、企業が所有するPC/スマートデバイス管理の効率化を実現するIT 資産管理ツールをはじめ、個人情報や機密情報などの漏洩・不正アクセスを防止し、企業のセキュリティレベルを向上させるIT ソリューションをパッケージやサイバネットクラウドで提供しております。
サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
https://www.cybernet.co.jp/
※CAE(Computer Aided Engineering)とは、「ものづくり」における研究・開発時に、従来行われていた試作品によるテストや実験をコンピュータ上の試作品でシミュレーションし分析する技術です。試作や実験の回数を劇的に減らすと共に、様々な問題をもれなく多方面に亘って予想・解決し、試作実験による廃材を激減させる環境に配慮した「ものづくり」の実現に貢献しております。
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