2027年には300mmウェハの初期生産を開始し2029年には月産5万5,000枚の生産を予定
2024年12月6日
NXP SemiconductorsとVanguard International Semiconductor Corporationが2024年9月に設立した合弁会社Vision Power Semiconductor Manufacturing Company Pte Ltd(VSMC)はシンガポールのタンピネスで新しい300mmウェハ製造工場の起工式を執り行いました。
起工式にはお客様、サプライヤ、パートナー、業界団体の代表者、地域住民、政府関係者らが出席しました。VSMC、VIS、NXPの幹部も出席し、新施設の着工を祝いました。新施設では2027年に初期生産を開始する予定です。さらに、式典には人材開発大臣 兼 第二貿易産業大臣のTan See Leng博士にもご参加いただきました。
VSMCおよびVIS会長のLeuh Fang氏は次のようにコメントしています。「シンガポールはアジアの経済拠点としてだけでなく、技術革新の中心地としても広く知られています。私たちにとって初の12インチ製造工場をシンガポールに建設することを発表できることを嬉しく思います。この工場はVSMCの基本的な経営理念を体現するとともに、ICファウンドリ専門サービスを提供し、今後の発展の基盤となります。半導体産業の発展と地元のハイテク部門の強化にも寄与します。また、最新技術を駆使し、グリーン製造の理念に基づいて設計されており、私たちの未来に対する強いコミットメントを反映しています。VSMCは責任ある企業市民として、経済成長を支援しつつ環境の持続可能性を確保していきます。」
NXPのKurt Sievers社長 兼 最高経営責任者(CEO)は次のようにコメントしています。「VSMCの300mmウェハ製造工場の建設が非常にスムーズに進んでいる様子を目の当たりにし、身が引き締まると同時に大きな期待を感じています。NXPはシンガポールで数十年にわたり半導体製造事業を成功させてきました。この新しいVSMCの製造工場は差別化されたハイブリッド製造を行うという私たちの戦略に完全に合致しています。供給管理と地域における回復力を備えた競争力のあるコストで、NXPの成長計画を支えてくれると考えています。」
シンガポール経済開発庁の副次官のCindy Koh氏は次のようにコメントしています。「VISとNXPの合弁会社VSMCがシンガポールに新しい12インチのウェハ製造工場の建設を開始したことを歓迎します。新工場の建設はシンガポールが先進的な製造活動の拠点として世界的企業にとって魅力的である証であり、半導体サプライチェーンにおけるグローバル拠点であるシンガポールの重要性を高めるものでもあります。新工場は約1500人の雇用創出だけでなく、地元企業のビジネスや提携の促進にもつながります。シンガポールは今後も競争力の向上と半導体エコシステムの強化を図るため、人材育成、研究開発、脱炭素化ソリューションへの投資を続けていきます。」
VSMCの製造工場の建設は順調に進んでおり、初期生産は2027年に開始される予定です。第1フェーズ立ち上げが成功した時点で、VISとNXPによる今後の事業展開を踏まえて第2フェーズを検討し、進めていきます。この合弁企業は2029年には月産55,000枚の300mmウェハ生産を見込んでおり、約1,500人の雇用創出、上流/下流のサプライチェーン構築、シンガポールをはじめとする世界の半導体エコシステムへの貢献が期待されています。
製造工場は完全に自動化された生産モデルを採用しており、オートメーション・マテリアル・ハンドリング・システム(AMHS)と、人工知能アプリケーションによる包括的な品質管理が統合されています。そのため、生産のスピード、精度、生産量、品質が向上し、競争力のあるサービス提供とシンガポールにおけるスマート・ファブの創出が実現します。
この工場は、シンガポール・グリーンマーク基準に準拠しており、グリーン製造のための厳格な措置が施される予定となっています。環境への影響を最小限に抑えるため、エネルギー効率の良い冷却システムと照明システム、高度な再生水処理、そして環境に優しい素材の使用を推進します。さらに、豊富な自然光、広々とした共用スペース、豊かな緑を取り入れるなど、複数のグリーンオフィス・デザイン原則を採用してウェルネス文化の促進と普及を図ります。
6月5日、VISとNXPはシンガポールに合弁会社VSMCを設立し、総投資額約78億ドルで300mmウェハの半導体工場を建設する計画を発表しました。9月4日、VISとNXPは関係当局からの承認取得と資本の注入をすべて完了し、合弁会社VSMCを正式に設立したと発表しました。合弁会社VSMCは地域における回復力を確立し、シンガポールの半導体エコシステムを強化する上で重要な一歩となります。
VISについて
Vanguard International Semiconductor Corporation(VIS)は業界をリードするICファウンドリ専門サービス・プロバイダーです。1994年に台湾の新竹サイエンス・パークで創業して以来、VISは技術開発と生産効率において高い成績を挙げ続けています。また、VISは一貫して費用対効果の高いソリューションと付加価値の高いサービスをお客様に提供してきました。台湾とシンガポールには8インチのウェハ工場が5か所あり、2024年の月産能力は約28万2000枚です。総従業員数は6,000人以上です。VISは顧客至上主義の経営理念を掲げ、お客様に提供するICファウンドリ専門サービスの継続的な改善と強化にコミットしています。世界のお客様により良いサービスを提供するため、VISは台湾に販売事務所を置き、世界の主要ICクラスタに販売代理店を設置しています。
NXP Semiconductorsについて
NXP Semiconductorsは車載、インダストリアル& IoT、モバイル、通信インフラ市場における革新的ソリューションの信頼あるパートナーです。NXPでは「Brighter Together」アプローチにより、最先端のテクノロジとパイオニア精神を持つ人材の両方を活用し、より良く、安全・安心なコネクテッド・ワールドを実現するシステム・ソリューションを開発しています。NXPは30か国強で事業を展開しています。2023年の売上高は132億8,000万米ドルでした。
詳細はwww.nxp.com をご覧ください。
NXPジャパンはNXP Semiconductorsが開発および製造するプロセッシング・ソリューション、認証技術、コネクティビティ、高出力RFやアナログ製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、名古屋および大阪に営業所があります。詳細はWebサイトwww.nxp.jp(日本語)をご覧ください。
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