STが認証・管理するコア・セキュリティ・サービスを統合したマイコン向けセキュリティ・ソリューション「STM32Trust TEE Secure Manager」をサポートする初の開発キット
2023年9月21日
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、汎用32bitマイクロコントローラ(マイコン)「STM32H5シリーズ」用の開発キット(Discoveryキット)「STM32H573I-DK」を発表しました。同開発キットは、豊富な機能を搭載し、さまざまなアプリケーション開発に貢献します。また、STM32H5シリーズは、スマート・センサ、スマート家電、産業用コントローラ、ネットワーク機器、パーソナル電子機器、医療機器など、幅広いアプリケーションにおける高性能処理や、高度なセキュリティの実現に最適な製品です。
STM32H573I-DK Discoveryキットを使用することで、アナログ周辺回路やタイマ、ST ART(アダプティブ・リアルタイム)アクセラレータ™、メディア・インタフェース、数値演算アクセラレータなど、STM32H5マイコンに内蔵されたあらゆる機能を活用した開発が可能になります。 これにより、産業用プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)や、モータ・ドライバ、生活家電向けスマート・コントローラなど、新たな設計の評価を簡単に行うことができます。また、エアコンや冷蔵庫・洗濯機といった生活家電、警報システムのコントローラや通信ハブ、スマート照明制御などのアプリケーションにも最適です。
STM32H573I-DK Discoveryキットは、STM32H5マイコンやカラー・タッチパネル・ディスプレイ、デジタル・マイク、各種インタフェース(USB、Ethernet、Wi-Fi®など)を搭載した多機能な開発ボードです。また、オーディオ・コーデックやFlashメモリも備えており、拡張シールドやドーター・ボードとの接続用ヘッダも搭載しています。
さらに、開発プロセスの簡略化に貢献するSTM32H5マイコン用ソフトウェア・パッケージ「STM32CubeH5」も提供されており、サンプル・コードやアプリケーション・コードなど、STM32H5マイコンを使用したアプリケーション開発に必要なものがすべて含まれています。同パッケージは、STM32Cube開発エコシステムに完全に統合されているため、アプリケーション開発に貢献する追加のソフトウェアも活用できます。また、マイコンの初期化コード自動生成ツール「STM32CubeMX」も提供されています。
2023年3月に発表されたSTM32H5シリーズは、Arm® Cortex®-M33(動作周波数250MHz)を搭載し、STのマイコン向けセキュリティ・ソリューション「STM32Trust TEE Secure Manager」に対応した初のマイコンです。Arm TrustZone®セキュリティとSTのSTM32Trustフレームワークを組み合わせることで、信頼性に優れたストレージや、暗号化、認証、およびソフトウェア・アップデート機能を提供します。そのほか、サイド・チャネル攻撃から保護するハードウェア暗号化アクセラレータを搭載するとともに、PSA Certified Level 3およびGlobalPlatform SESIP3仕様に準拠しています。
STM32H573I-DK Discoveryキットには、セキュリティ・サービスの使用法を示すサンプルが付属しており、STM32Cube開発エコシステムに含まれるすべての必要なソフトウェア・ツールおよびサポートが統合されています。
STM32H573I-DKおよびSTM32H5マイコンを搭載したSTM32 Nucleoボード「NUCLEO-H563ZI」は、STのeStoreおよび販売代理店から入手可能です。STM32H573I-DKの価格は約98.75ドル、NUCLEO-H563ZIの価格は約28.75ドルです。
これらの製品に伴い、STM32用のIoTクラウド・ソリューションが近日発表される予定です。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。
STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUや、その他の地域における関連会社の登録商標や未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、50,000名以上の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、IoT・コネクティビティの普及を可能にします。STは、2027年までのカーボン・ニュートラル(スコープ1、2、および3の一部)の実現を目標にしています。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(
http://www.st.com)をご覧ください。