サムスン電子、東芝にOneNANDライセンスを提供
2007/12/04サムスン
プロセッサ/メモリ
サムスン電子は、フュージョンメモリーの市場拡大に積極的に対応するため、独自製品であるOneNAND™、Flex-OneNAND™に対して東芝とライセンス提供契約を締結しました。
サムスン電子は、昨年10月にSTマイクロとOneNANDライセンスの提供契約を結んだのに続き、今回東芝とも契約を締結してサムスン電子OneNANDキャンプに合流することにより、フュージョンメモリー市場が急速に成長できる基盤が整いました。
OneNANDとFlex-OneNANDは、本格的な拡大が予想される3G(第3世代)基盤のHSDPA (High-Speed Downlink Packet Access:高速ダウンリンクパケット接続)通信環境で超高速ダウンロードができる最適のフラッシュメモリーソリューションです。
したがって、3G以降に展開される今後の市場においても主導的な位置を占めるものと予想され、世界のフラッシュメモリーメーカーなどが本格的に合流しています。
OneNANDは、ハイブリッドHDDでパソコンの起動時に使われるシステムファイルを保存するバッファーメモリーにも採用されており、Flex- OneNANDはコード(Code)とコンテンツを同時に保存する大容量マルチメディア機器用ソリューションとして活用され、コンピューターやアプリケーションの起動時間を大幅に短縮できます。
デジタルカメラ市場でも、これまでのコンパクトデジタルカメラ中心からDSLR(digital single-lens reflex camera)の領域まで使用先が拡大されており、特にデジタルコンシューマー市場であるPDA、ブルーレイレコード、フラットパネルディスプレイテレビなど、多様な分野でOneNANDの採用がより一層加速化されるものと予想されます。
サムスン電子半導体総括専務の崔潤浩(チェ・ユンホ)は、「OneNANDとFlex-OneNANDは優れた性能とユーザー利便性により、既に高性能モバイル市場における主力製品となってきています。市場拡大の基調に合わせて東芝がOneNANDキャンプに合流することにより、安定的な供給網が拡大され、ユーザー企業がより積極的にフュージョンメモリーを採用するものと思われます」と述べました。
また、「サムスン電子は、携帯電話とモバイル機器に使われるフラッシュメモリーをOneNANDへ完全に移行させてモバイルフラッシュメモリー市場を拡大させ、フュージョンメモリー市場を引き続き成長させていく予定です」と付け加えました。
フュージョンメモリー市場は、’08年の8億ドル、全NAND市場4%レベルから、’10年には50億ドル、全NAND市場20%レベルにまで拡大し、’08∼’10年の3年累積市場規模は100億ドルに達することが期待されています。
【フュージョンメモリー第1号、OneNAND】
OneNANDは、サムスン電子が去る2004年に世界で初めて開発したフュージョンメモリー第1号の製品で、NANDフラッシュセル(Cell)で構成されてNORフラッシュで動作し、SRAMとロジック製品を1つのチップに集積して高性能を実現した製品です。 OneNANDは、SRAMをバッファーメモリーとして活用することでNANDフラッシュの大容量特性とNORフラッシュの高速読み取り性能を共に備えています。
このような特長を生かしてOneNANDは、ハイエンド携帯電話とスマートフォンを中心に年150%以上成長しています。
【フュージョンメモリー第3号、Flex-OneNAND】
Flex-OneNANDは、SLC(Single Level Cell)NANDとMLC(Multi Level Cell)NANDを1つのチップに実現し、SLCの高性能とMLCの大容量の特長を統合したサムスン電子による第3号フュージョンメモリーです。
Flex-OneNANDを採用する携帯電話機器メーカーは、サムスン電子が提供するソフトウェアを活用してSLCとMLCの各領域の大きさを調節できます。
したがって、多様な市場のニーズにより2Gb(ギガビット)から最大4Gbまでのメモリー容量の調節が可能な「ユーザーに優しいソリューション」です。
※参考:第2号は昨年12月に開発されたOneDRAMTM。
企業HP:
http://www.samsung.com/jp/
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