STマイクロエレクトロニクスは、プラットフォーム設計の優位性を提供する車載用の32bit マイコンを発表
2008/06/25STマイクロエレクトロニクス
プロセッサ/メモリ
パワートレイン/ボディ/セーフティ/ダッシュボードといったアプリケーション別に最適化された4種類のマイコン・ファミリが提供する共通プラットフォームにより、開発期間の短縮とコストの低減を実現
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- 車載エレクトロニクス向けICをリードするSTマイクロエレクトロニクス(http://www.st-japan.co.jp/、NYSE:STM、以下ST)は、Power Architecture™による4種類のマイクロコントローラ(以下、マイコン)を発表しました。ユーザは、パワートレイン、ボディ、シャーシおよびセーフティ、ダッシュボードの各システムに適したペリフェラルを有した32bitマイコン・コアを使用することができます。新しいデバイスは、自動車における先進的な機能を実現したり、性能を向上させたりすることができます。また、共通プラットフォームにより、ハードウェアとソフトウェアなどの設計資産の再利用が可能となり、開発費の低減を実現します。現在、4種類すべてのデバイス・サンプルが提供可能です。
すべてのデバイスは、スケーラブルな32bit Power Architecture e200コアを中心に、アプリケーション別に最適化されたペリフェラル・セットや豊富な内蔵Flashメモリを搭載しており、大規模な集積化、最大限の設計資産再利用、市場導入期間の短縮、およびコストの低減を実現します。先進的な90nmのプロセス技術により、高性能でコスト・パフォーマンスに優れたソリューションを提供しています。
STのカー・ボディ部門ジェネラル・マネージャであるDomenico Billeは、次のようにコメントしています。「ネットワーク管理、快適性、セキュリティを実現する車載システムを、迅速に高性能32bit Power Architectureに移行することができます。STの新しいマイコンは、アプリケーションに最適化されたプラットフォームを提供することで、ソフトウェア/ハードウェア開発の投資効率を最大化し、より高い性能と価値をエンド・ユーザに提供します。」
これらのマイコン・ファミリは、STとフリースケール・セミコンダクタ社による共同開発プログラムの成果です。これらの32bitマイコンは、車載用IC市場における初の2社供給体制を敷くことにより、ユーザへの供給体制を強化しました。これまでユーザは、供給不足を避けるために、異なる2つのソリューションを提供するサプライヤ2社と取引することが一般的でした。STのパワートレインおよびセーフティ部門ジェネラル・マネージャであるMarco Maria Montiは、次のようにコメントしています。「我々は、高性能アーキテクチャ、広範な車載用IPのサポートおよび2社供給体制という優位性により、お客様にユニークかつ先進的なソリューションを万全な体制で提供します。」
STは、エンジン・マネージメントおよびパワートレインの各アプリケーション向けに、
SPC563Mファミリを発表しました。このファミリは、自動化されたトランスミッション・システムまたは4気筒ガソリン・エンジンの制御に最適化されており、最大1.5 MBのFlashを内蔵しています。CPUの負荷を軽減する専用コプロセッサを持ち、DSP機能を内蔵した
SPC563Mファミリは、厳格なエミッション・コントロールを可能にします。ノック検出の内蔵やQFPパッケージの非常に高いIO利用性など、広範な拡張によって全体的なシステム・コストの低減を実現します。最初に入手可能になる製品は1MBのFlashメモリを内蔵した
SPC563M60です。QFP144およびBGA208パッケージで提供され、将来的にはQFP100およびQFP176パッケージでも提供されます。
SPC560Bファミリは、シート・モジュールなどのボディ周辺装置からセントラル・ボディ・コントローラ、さらには通信ゲートウェイまで幅広いボディ・アプリケーションを対象としています。メモリとして128KB∼2MBのFlashメモリの内蔵が予定されており、多数のアプリケーションに適した製品拡張が行われます。拡張には、センサレス位置検出用の高分解能A/Dコンバータ、ランプ・ドライバなど複数のパワー・デバイスの制御信号を生成するためのハードウェア・モジュール、優れた省電力モード、多数の通信インタフェースなどが含まれます。これらのデバイスは耐性に優れたEEPROMエミュレーション技術をサポートしており、さらなるコスト低減を実現すること可能です。最初に入手可能となる製品は
SPC560B50であり、512KBのFlashメモリを内蔵しており、LQFP100およびLQFP144パッケージで提供されます。ファミリ全体では、LQFP64からLQFP176パッケージまで対応しています。
SPC560Pファミリは、互換性、性能、および安全性に特化することによって、シャーシおよびセーフティ分野における、あらゆる統合型アプリケーションのサポートを目指すロードマップを提供しています。このファミリにおける最初のデバイスである
SPC560P50は、512KBのFlashメモリを内蔵し、高いシリアル接続性、内蔵されたセーフティ機能、および複雑なエアバッグ・システムで必要になる効率的で安全なデータ処理を可能にするDMAとCRCの各ユニットを備えています。このデバイスは、現在LQFP144またはLQFP100いずれかのパッケージで提供可能で、今後さらに小型のパッケージでも提供されます。また、3相モータ制御をサポートし、CPUの介入を必要としない先進的なモータ制御ユニットが、増え続けるモータの車載システムをサポートします。これにより、システム設計に対するプラットフォーム型アプローチが可能になり、同じような開発作業を何度も繰り返す必要がなくなります。次世代ネットワーク化シャーシ・システムの開発を支援するため、
SPC560Pファミリにはデュアル・チャネルのFlexRay™ コントローラも内蔵されています。
第4のファミリである
SPC560Sは、成長を続けるTFTディスプレイ・ダッシュボード市場を含む、インスツルメント・クラスタ・アプリケーションの全範囲をサポートします。このファミリにおける最初の製品は
SPC560S60であり、4プレーンのディスプレイ制御ユニットと内蔵グラフィック・メモリを搭載しています。このマイコンは、通常なら4個以上の個別コンポーネントを必要とするシステムを、1チップで実現します。また、ファミリのすべてのデバイスが、ゼロ位置検出と診断機能を備えたアナログ・ゲージ・ドライバ、LCDインタフェース、サウンド・チャネルなどの標準的ペリフェラル・セットを提供しています。低ピン数のクワッドSPIインタフェースにより、外付け部品を使用してチップ内蔵のグラフィック・メモリを拡張することができます。このデバイスは、LQFP144とLQFP176パッケージで提供されており、将来的により広範なメモリおよびパッケージのオプションに加えて、さらに強化されたグラフィック処理能力を持つ製品が提供されます。
オープン・システム・アーキテクチャAUTOSAR(AUTomotive Open System Architecture)や高性能車載ネットワークFlexRayを含む最新の車載規格をサポートするため、これらの新ファミリはすべてゼロから設計されました。最新のパワー・マネージメント技術を導入し、スタンバイ電力を直接管理することで二次的なコントローラの追加が不要になるため、コスト/消費電力/サイズのさらなる低減を実現します。
http://www.st-japan.co.jp/STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。2007年の売上は100億ドルでした。
さらに詳しい情報は、STのホームページをご覧ください。
ST日本法人
http://www.st-japan.co.jp STグループ (英語)
http://www.st.com ◆ お客様お問い合わせ先
〒108-6018 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟18階
STマイクロエレクトロニクス(株)
Automotiveセグメント
TEL:03-5783-8260
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